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ひとりになった部屋で時計が時を刻む音を聞く
壁を這う小さな蜘蛛に名前をつける
ヒヤシンスの根が出るのを心待ちにする
いつの間にか薄暗くなった部屋に雨音が響く
鳥籠の鳥がうるさく何かを訴える
しおれた花をいつまでも放っておく
足元の犬が寝息を立てる
傾いた太陽が部屋の隅を照らす
椅子にかけられたカーディガンがその主の帰りを待つ
道連れのような孤独にも
無力に感じる一瞬にも
そっと背中を押してくれる何かがあるに違いないと思う